名前。

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吾輩の名前は、昇太である。
同居人が勝手につけたのである。

彼は吾輩の事を、「ノボきち君」とか「のぼさん」とか、いろんな呼び方で話しかけてくるんだ。
まぁ、呼ばれれば面倒くさいなぁと思いながらも、時々「なんだよ〜?」と振り返ったりもする。

ノボ吉はお腹が減ると、「飯の用意をしろ!」と話しかけてくる。
僕とは対等と思っているから、なかなかでかい態度をとる。

僕が彼の名前を呼ぶようになってから、そろそろ7、8年たつのかな。
いろんな呼び方が生まれてしまったのは、愛情の裏返しなんだなぁと思っている。

最近久しぶりに、何て呼ぼうか考える事があった。
新しく作った器の名前をどうするか?
なかなかいいアイデアが浮かばなかったけど、何か生まれる感じがした。

「太郎」とか「一郎」みたいな聞き慣れてはいるけれど、古風な感じ。
気配を消して、見慣れた風景に溶け込む、希薄な存在を表す名前にしたかった。

夕方、降り始めた雨が、かき消してしまう前に鉛筆で書き留めた。
「墨手飯碗」

ノボ吉が飯碗を枕に眠ってる。
どんな夢を見ているのやら。

2015・8・19















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by 17444432 | 2015-08-19 21:23 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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