カテゴリ:日常( 100 )

11月のある日。

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「彼女の笑顔がバロメーター。」

先日、ザックに器を詰めて東京に出た。
新しく作った器の質感を、客観的に見てもらいたかった。

人は、評を求められるとまず言葉を探す。
自分が正直に感じた思い、そして相手を重んじた思い。
それらがブレンドされて言葉になる。

人は、言葉を探して逡巡する前に一瞬、本当の気持ちが顔に表れる。
それは、理性的な情感へと移行する前の、本能的な生理現象だと思う。

僕が彼女に見てもらいたかったのは、本能的な表情が豊かだから、
理性的な言葉よりも、信頼出来るのです。

薄曇りの都会の片隅。
彼女の笑顔がバロメーター。

2015・11・10









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by 17444432 | 2015-11-10 21:32 | 日常 | Trackback | Comments(0)

11月の足音。

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11月の足音が聞こえる。

朝、冷え込む日が多くなって来た。
火鉢に炭が入る。

誕生月に何を思うか?

火鉢に乗せた、やかんの水が沸いたきた。
お湯が沸くのにも、時間がかかる。

成長するのにも、時間がかかる。
だから、生きていられる。
そんな気がする。

花器にホトトギス。
早朝、冷え込んだ仕事場で待っててくれた。

2015・10・28













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by 17444432 | 2015-10-28 21:16 | 日常 | Trackback | Comments(0)

10月のある日。

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バスで東京に出る。

秋葉原に到着した時、目的はある作家の展示会を見る事だけで、他に何も無かった。
徒歩でギャラリーに向かったが、少々着くのが早かった。
しばし、神田の古本屋散策。そして、再度ギャラリーへ向かう。

その作家のこだわっている、作品の質感、色合いが心地よい。
僕には、その技術も感性も無いが、一つ一つ丁寧に作り込まれたのが良くわかる。

うっすらと薄日がさして来た。
さて、どうするか?

入り口にある展示会の葉書を眺めていると、「藤平伸の世界」に目が止まる。
これに行こう。

ギャラリーのご主人が、わざわざ丁寧な地図を書いてくれた。
それを頼りに、電車を乗り継ぐ。

智美術館。
初めて踏み入れる。

静かな空間。
みずみずしい感性で、生を謳歌する、作者。
写真の中で、笑っている、作者。

どんな声をしていたのかな?
喜びに満ち溢れた表情が、僕の背中を押してくれる。

2015・10・17










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by 17444432 | 2015-10-18 22:44 | 日常 | Trackback | Comments(1)

岩手にて。

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馬っこ。
そっと、触れてみると、温かった。

盛岡にて。

2015・9・27






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by 17444432 | 2015-09-29 22:40 | 日常 | Trackback | Comments(0)

久しぶりに晴れた。

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毎日、曇り空。
なかなか、土が乾かない。

そんな想いを察してか、昼間、ようやく青空が見えた。
いろんな仕事が、同時進行している。

夕方5時、どんなに忙しくても仕事の手を止め、外に出る。
歩く、走る。
坂を下る、登る。そして自分で考えた筋トレ。

一番身近な自然、それが自分の身体であるとつくずく思う。
自分の身体に、負荷をかける。
その状態を持続することが、集中力を生む。

土から水分を奪った太陽。
明日も顔を、出してくれるかな?

2015・9・4

















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by 17444432 | 2015-09-04 22:28 | 日常 | Trackback | Comments(0)

九月のある日。

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日照不足である。
植物にしてもそうだろうし、自分にも物足りない。
このまま秋になる事に、駄駄をこねたくなる。

「物足りな〜い!」と手足をばたつかせていると、
友人夫婦が「時間ですよ!」と語りかけてくる。

そうだ、今日は彼らが始めるお店の初日だった。
そうだった。

星を頼りに、二人でパドルを漕ぎ始める。
どこに向かって、行くのかな?

でも、隙だらけの二人だからこそ、魅力的な場所になると思う。
遊びに行くよ、おめでとう。

2015・9・2









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by 17444432 | 2015-09-02 21:13 | 日常 | Trackback | Comments(0)

八月のある日。

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夕方、散歩にでる。
歩いたり、走ったり、空を見上げたり。

何を考えるでもなく、独り言を呟く。
「美しいものを、持て余すのは、罪ですか?」

風が肌をすべり、ヒグラシの声が降り注ぐ。
標高数百メートルの山が、気高く見える。

「罪ではないですよ。内なる自然です。」

ひかれたまむしが、ひからびてる。
汗をかぎつけたヤブ蚊が、隙を伺ってる。

「満天の星空のもと、眠りについた日を、覚えてますか。」

息づかいが、はっきり聞こえてきた。
色濃くなった夜に、溶け込んで行く。

「隙だらけのあなたが、魅力的なんです。」

こんな呟きを、風船にのせて、舞い上げる。
あの人に、届くだろうか。

2015・8・23















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by 17444432 | 2015-08-23 20:59 | 日常 | Trackback | Comments(0)

名前。

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吾輩の名前は、昇太である。
同居人が勝手につけたのである。

彼は吾輩の事を、「ノボきち君」とか「のぼさん」とか、いろんな呼び方で話しかけてくるんだ。
まぁ、呼ばれれば面倒くさいなぁと思いながらも、時々「なんだよ〜?」と振り返ったりもする。

ノボ吉はお腹が減ると、「飯の用意をしろ!」と話しかけてくる。
僕とは対等と思っているから、なかなかでかい態度をとる。

僕が彼の名前を呼ぶようになってから、そろそろ7、8年たつのかな。
いろんな呼び方が生まれてしまったのは、愛情の裏返しなんだなぁと思っている。

最近久しぶりに、何て呼ぼうか考える事があった。
新しく作った器の名前をどうするか?
なかなかいいアイデアが浮かばなかったけど、何か生まれる感じがした。

「太郎」とか「一郎」みたいな聞き慣れてはいるけれど、古風な感じ。
気配を消して、見慣れた風景に溶け込む、希薄な存在を表す名前にしたかった。

夕方、降り始めた雨が、かき消してしまう前に鉛筆で書き留めた。
「墨手飯碗」

ノボ吉が飯碗を枕に眠ってる。
どんな夢を見ているのやら。

2015・8・19















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by 17444432 | 2015-08-19 21:23 | 日常 | Trackback | Comments(0)

八月のある日。

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暑い日が続く。

こんなに暑さに弱かったのかと、驚いて
日に何度も、両手で水をすくい、顔を洗う

井戸の水で生活をしているから、雨が降れば恵みの水だなと思う。
そんな大切な水を、両手ですくっても、隙間からこぼれ落ちてゆく。

こぼれ落ちた手のひらに、茶碗を一つ。
人は、いつの日からか茶道と称して、旅を始めた。

その道すがら、見立てと称して、道草を食う。
見立てる事の、豊かさ、美しさ。

水がこぼれ落ち、何も無くなった両手の中に、透明な碗を見つける。
そして、利休がその碗に茶を点てる。

透明な碗を、茶碗に見立てる。
その瞬間から茶道の所作が、想像を孕んだダンスになって行く。

2015・8・7













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by 17444432 | 2015-08-07 22:18 | 日常 | Trackback | Comments(0)

夏が始まる。

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夕方。

草刈り機のエンジンを止めると、ひぐらしの鳴き声が、一気に押し寄せた。
風が、汗をかいた肌をすべり、田んぼの中を走って行く。

痩せこけて、群れをなした四匹の野良犬が、山の中に消えて行った。
夜が足元まで来ている。

夏が来たんだ。
又、暑くなるんだ。

2015・7・23











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by 17444432 | 2015-07-23 21:14 | 日常 | Trackback | Comments(0)